ダルエスサラーム便り


Habari za Dar es Salaamタンザニアからの手紙* *

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Harufu ya Karafuu

森田(もりた) さやか森田さやか

第10回 ムベヤの魅力


 
 今月上旬、あるテレビ番組の撮影で初めてムベヤの地を訪れた。ムベヤとはタンザニア南西部にある町で、ダルエスサラームから約850キロ走る。ザンビアとの国境も近い。今回の仕事でまず何が嬉しかったかというと、車での長距離移動。ダルエスサラームからムベヤまでの約12時間を、弊社のオフィススタッフ・アレックスとドライバー・アーサーと行く。私がもともと車での移動が好きなこともあるが、久しぶりの長距離移動だったことに加え、大好きな弊社のスタッフと一緒だなんて!とまるで遠足でも行くかのような気分だった。

 
 


 
イリンガ州の山々。日本を思い出した。

 今回初めて南西部に向かって移動したのだが、途中イリンガ州に入るあたりからなんだか懐かしい景色が見えてきた。連なる山々と、それらに沿ったくねくねの道。まるで日本の山の中を走っているような風景で、タンザニアにもこんなところがあるんだと嬉しくなった。「ここを走ってると日本を思い出す!」と興奮気味に話す私に二人は、「日本はいろんな技術が発達しているからこんな所はどんどんトンネルを掘ってまっすぐ進むんだろ?」と言う。「いえいえ、こんな道、日本の田舎に行けばどれだけでもあるよ」という私の話を聞いて二人は驚いていた。私はいつもくねくねの山道を通ってよく祖父母の家へ行っていたので、このような道はとても懐かしく、なんだか少し寂しくなった。日本を懐かしみながらも、途中ぐーすか寝てしまったりしながら、夜8時頃無事にムベヤに到着した。





雨降りの市場
トゥンドゥマの町

翌日はムベヤから車で約1時間半で行けるザンビアとの国境沿いにある町、トゥンドゥマへ。国境沿いはとても賑わっていて、タンザニアのものより安いザンビアの砂糖が売られていたり、ザンビアナンバーの車が走っていたりする。ちょうど国境に近い地域は標高が少し高くなっており、トゥンドゥマの町が見渡せる。  



タンザニアとザンビアの国境。この先がザンビアに続く。

 ムベヤ市内からこのトゥンドゥマへ来るまでの間に、いろいろな観光スポットが目白押し!まずはムボジ隕石。発見されたのは1600年らしいが、イギリスの研究者が調べたところによるとそれよりもはるか昔に地球に落ちてきたらしく、実際に落ちた詳しい年はわかっていない。知っている人と一緒に行かなければ絶対わからないような場所に、ひっそりと静かにたたずんでいる。なんともないただの石だと言ってしまえばそれでおしまいだけれども、何百年、もしかしたら何千年も前に宇宙から地球にやってきた石だと思うと感動する。

 


ムボジ隕石とドライバー・アーサー。

 他のスポットは、コウモリの洞窟。ただ、ここに行くまでが大変だった。天気がよければそれほど大変ではなかったのだろうけれど、大雨に見舞われて少し傾斜のある山道をどろどろになりながら歩かなければならなかった。しかもタンザニア人の「あとちょっと」は信用してはいけない。「まだぁ?あと何分で着く?」と聞くと、「あと5分だよ」と言うが、絶対にあと5分では着かない。このことをわかっている私が、「あと5分ってタンザニア人が言うってことは、だいたいあと20分はかかるな」と言うと、わっはっはと笑いながら「そうだと思う」って。えーっ!そこで認めてしまうなら始めから20分と言ってくれればいいのに!5分と言ったのはなんだったの!?と思いながら、みんなでワイワイと進んでいく。出発前に言われた所要時間より、おそらく3倍ほどの時間をかけ、やっと洞窟に到着した。私はコウモリがギャーギャー飛んで来たらと思うと怖くて中には入れなかったが、洞窟の中に入ることも可能。この洞窟はコウモリとヤギが共存している。それも見所のひとつだろうか…。
このコウモリの洞窟から、すぐに着くと言われ、30分はかかったところ(雨のせいもあるかもしれない)に温泉の湧き出る場所がある。ここは日本の温泉のように浸かることはできないが、暖かいぬるま湯で、どろで真っ黒になった足を洗ってリフレッシュ。がしかし、もと来た場所へ戻るためにまたどろどろになるのだった。




コウモリの洞窟とそこの住むヤギたち。

このように観光スポットをご紹介しているが、実はムベヤに来る観光客の数は少ないと言える。ダルエスサラームからは遠く、タンザニアと言えばの動物が見られない、そんな場所へ時間をかけてくる余裕もないからだろう。しかし今回初めて訪れてとても魅力的な町だと知った。なによりも大自然が美しい。ムベヤの町から車で約3時間の場所にある、キトゥロ国立公園も広大な景色がとても美しい。国立公園と言ってもライオンやゾウはいないが、牧歌的なとても気持ちの良い草原や、季節によっては一面の花畑が楽しめる。この国立公園に限らず、ムベヤにはこの素晴らしい風景が続いている。是非一度みなさまにも訪れていただきたいと思う、そんな場所のひとつがまた増えた。






ムベヤの美しい景色


(2009年1月1日)


☆Harufu ya Karafuu(クローブの香り)は、とてもいい香りで多くのタンザニア人は好きだとか…。
森田さやかがタンザニアの良い部分、ステキな部分を書いていきます。


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