ダルエスサラーム便り


Habari za Dar es Salaamタンザニアからの手紙タンザニアの片隅で

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Harufu ya Karafuu

森田(もりた) さやか森田さやか

第6回 タンザニアでの驚き


 

見事に私を騙したサイディ(右)。
 4月1日(火)朝6時45分、オフィスの近くで仕事をしている友人から携帯へメッセージが届いた。「さやか!JATAのボスがオフィスの下で待ってたよ!鍵を忘れたのかもしれない。早くオフィス行きな!」という内容。えっ!とビックリする。“ボスは今日からサファリのはず…。でもオフィスに忘れ物をして取りに来たけど、いつもと違うかばんで来たから鍵がないのかもしれない”。メッセージで本当かどうかを確認する。彼は本当だと言う。慌てて支度。家を出る前に彼に電話をかけてみた。彼は「今日は4月1日だよ」と一言。完全に騙された。見事に騙された。お昼休みに話をしに言ったら、彼は何人もの人を騙していたということがわかった。私も軽く騙してみようとしたら嘘をついていいのは朝10時までだとみんなに怒られてしまった。なかなか厳しい。この日は、タンザニアの新聞では嘘の記事が載っていたりする。ラジオでは4月1日よりも以前に「4月1日に○○がどこどこである」という情報を流し、たくさんの人が集まったものの実は嘘だったということもあったらしい。5月頭で私がこちらに来てちょうど一年が経つが、1年経っても全く飽きない、常に何かと楽しみを与えてくれるタンザニアである。

 来てすぐのころに驚いたのがあくびの話。タンザニアでは、あくびをすると「お腹空いたの?」と聞かれる。彼らは、あくびはお腹が空いたときに出るものだと思っているらしい。あくびとは眠たい時に出るものだと、当たり前のように思っていた私はひどく驚いたのを覚えている。しかし最近お腹が空いたときにあくびが出ているような気がする。人間は思い込みでそう動いてしまうのだろうか。それとも脳みそがタンザニア化しているのだろうか。


車の前を堂々と横切っていく人々。
 他に驚いたことと言えば、運転の荒さだろうか。タンザニア、ダルエスサラームに来られたことのある方は納得いただけるのではないかと思う。なぜかみんな急いでいる。ダラダラ(乗り合いバス)は、1日のうちにできるだけお客さんを多く乗せた方がドライバーやコンダクター(客寄せをしたり、お金を集める人)の収入が増えるので急いでしまうのはわかる。しかし、本当に荒い。こちらで運転していくには、弱気にならない根性が必要だ。

 例えば、停電で信号機が機能しない時の交差点はひどい。各個人が我先にと進めるところまで進んでしまうので、結局みんなが立ち往生をしてしまい渋滞を起こしてしまう。渋滞になると反対車線まではみ出して行けるところまで走り、限界がきたらこちらの車線へ割り込んでこようとしてくる人がたくさんいる。私は、そんな風に自分だけ得をしようとずるいことをする人には譲ってあげないと心の中で決意している。せめて入れて欲しいとお願いしてくれれば考えてあげてもいい。ところが、そんなときでもおもしろい のがタンザニア人。隣で窓を開けて何か話している。仕方がないので窓を開けて話を聞いてみると、入れてくれよ~と言ってくる。私はそこで偉そうに説教をする。「そんなずるばっかりしてたら入れてあげない。あなたみたいな人が余計に渋滞をひどくしてるん

分離帯の上を歩く人々。
私が見た強盗もこのような分離帯を歩いていた。
やからね!」冗談半分にそんなことを言ってみる。それを聞いてその人は「わかったよー」と参ったなといった感じで笑いながら下がっていった。本当に怖そうな人にこんなことを言ったらどうなるかわからないので、相手の顔を見て冗談が通じそうかどうかを判断してから行動する。これで渋滞も少しは楽しくなる。

 こんなにドライバー達が荒い運転をしている中で、人びとは車を恐れない。車のぎりぎりを横切っていったりする。運転しているこちらはひやっとする。夜などは特に相手がよく見えないので慎重に運転しなければならない。タンザニア人は自分達のことを「タンザニア人は、雨は恐れるけれど車は恐れない」と言っている。もうちょっと車も恐れてくれたらいいのにな…。

 先日、今回の記事で何を書こうか車の中で考えていた時、人がものを奪われる瞬間を見てしまった。私の前の車を運転していた女性が、男に携帯をもぎ取られてしまったのだ。男はさりげなく車に寄り添っていったので知り合いなのだと思ったのだが、ぐいぐいと携帯をひっぱり、最後には奪って何知らぬ顔でどこかへ行ってしまった。弊社のドライバー達に、車の窓は絶対閉めておかなくては駄目だよ、鍵も絶対かけるんだよ、と常日頃言われているが、初めて盗みの瞬間を目の当たりにして衝撃を受けた。しかしタンザニア人に言わせれば、携帯を盗まれるなんてよくあることだと言う。みんな私が驚いたというのを聞いて笑っている。笑われるとこちらも笑ってしまう。全くこっちの常識はわからないよ、と思いながらもそれを楽しんでしまっている。

 いろいろな意味で非常に魅力的なタンザニア。滞在が1年経とうとしている今もやはり、是非より多くの日本人のみなさんに遊びにきていただきたいと思う。みなさま、カリブタンザニア(タンザニアへいらっしゃい)!

(2008年4月15日)


☆Harufu ya Karafuu(クローブの香り)は、とてもいい香りで多くのタンザニア人は好きだとか…。
森田さやかがタンザニアの良い部分、ステキな部分を書いていきます。


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